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【登録支援機関】「中抜き」しているのか?支援委託料の正当性と「自社支援」への切り替え方

はじめに

行政書士事務所きりん代表の大塚竜一です。

特定技能外国人を受け入れる際、必ず話題になるのが「登録支援機関」の存在です。 毎月2万〜3万円程度の支援委託料がかかるため、一部では「何もしていないのに金だけ取る中抜き業者だ」「ピンハネ機関だ」といった厳しい声を聞くこともあります。

登録支援機関のスタッフ経験を持つ行政書士として申し上げます。 まっとうな登録支援機関は、断じて中抜き業者ではありません。

今回は、登録支援機関の「本当の役割」と、コストを抑えるための「自社支援」への現実的なロードマップについて、忖度なしで解説します。


1. そもそも「登録支援機関」とは?(法的地位)

まず大前提として、登録支援機関は勝手に名乗っているわけではありません。 入管法(出入国管理及び難民認定法)に基づき、出入国在留管理庁長官の登録を受けた公的な支援組織です。

特定技能1号の外国人を雇用する場合、企業(受入れ機関)には法律で定められた「義務的支援」を行う責任が発生します。 この支援は非常に専門的かつ煩雑であるため、「自社でやるのが難しいなら、国が認めたしかるべき機関(登録支援機関)に委託してもいいですよ」という制度設計になっています。

つまり、支払っているお金は「紹介料」ではなく、「法律上の義務を代行してもらうための業務委託費」なのです。

【重要】給与からの天引きは「違法」です

この費用は、あくまで「雇用主(企業)が果たすべき義務」にかかるコストです。 したがって、支援委託料を外国人材の給与から差し引いたり、本人に請求したりすることは法律で明確に禁止されています。 もし「本人から引けばいい」と提案してくる業者(登録支援機関)がいれば、その時点で法令違反ですのでご注意ください。


2. 「ただの腹痛」が命取り? 支援業務のリアル

「相談に乗るだけで月数万円は高い」と思われるかもしれません。 しかし、異国で暮らす彼らにとって、相談の重みは日本人とは全く異なります。

海外での「腹痛」を想像してください

例えば、日本人が日本で少しお腹を壊しても「薬を飲んで寝ておけば治るか」で済みます。 しかし、言葉の通じない海外への単身赴任中に、急激な腹痛に襲われたらどうでしょうか? 「このまま死ぬのではないか」「どこの病院に行けばいいのか」「保険は効くのか」 ストレスレベルと不安は、日本にいる時の比ではありません。

彼らは、頼れる家族もいない状態で日本に来ています。 「身近に頼れるのは、会社の日本人(あなた)しかいない」 この状況で、深夜の急病、騒音トラブル、行政手続きの不明点など、24時間365日発生する「SOS」を受け止めるのが支援業務です。これを「中抜き」と呼べるでしょうか?


3. いきなり「自社支援」をお勧めしない理由

「支援委託料がもったいないから、最初から自社で支援(自社支援)をやる」 そう考える経営者様もいらっしゃいますが、私はあまりお勧めしません。

本来業務を圧迫するリスク

最初から「外国人対応専門の人材」がいる企業は稀です。 多くの場合、総務や現場の担当者が「本来の業務を行いながら」兼任することになります。

先ほどの「腹痛」の例のように、彼らの悩みはいつ発生するか分かりません。 「仕事が忙しいから後にして」は通用しません。結果として、担当社員が疲弊し、本来の業務が回らなくなる……これが最も多い失敗パターンです。


4. 経験者が提案する「賢い切り替えロードマップ」

では、ずっと委託料を払い続けなければならないのか? そうではありません。私が推奨するのは、以下のハイブリッドなステップです。

  1. 導入期(〜1年目):登録支援機関を活用する
    • まずはプロに任せて、受入れ体制を安定させます。
    • その間に、支援機関が「どんな対応をしているか」、そして連携する行政書士が「どのような書類を作っているか」を横で見て学びます。→受け入れ企業が書類を作成する分には無償であれば行政書士法に違反しません。
    • (※入管への届出書類の有償による作成は行政書士の独占業務であり、支援機関は作成できません。プロの行政書士がどう関与しているかを知ることも重要です)
  2. 蓄積期:ノウハウを盗む
    • トラブルの傾向や、入管への報告頻度などを社内に蓄積します。
  3. 自立期:自社支援へ切り替える
    • 社内体制が整った段階で、委託契約を終了し、自社支援へ移行します。

最初から無理をするのではなく、「最初は授業料だと思って委託し、ノウハウを溜めてから自立する」のが、最もリスクの少ない方法です。


5. 【注意】「悪い支援機関」の見抜き方

「じゃあ、とりあえず支援機関に頼もう」となった時、一つだけ注意点があります。 それは、「契約前に良し悪しを見抜くのは非常に難しい」ということです。

質の悪い登録支援機関ほど、目先の利益(人材紹介料や委託費)が欲しいために、受け入れ直前まで「耳障りの良いこと」しか言いません。

  • 「何もしなくて大丈夫ですよ」
  • 「全部任せてくれれば問題起きませんよ」
  • 「とにかく安くしますよ」

このように、リスクや企業側の負担を説明せず、安請け合いする業者には注意が必要です。 まっとうな支援機関であれば、「3ヶ月に1回の定期面談」を必ず実施し、企業側にも耳の痛い報告(生活態度の改善要求など)をしっかり上げてくるはずです。


まとめ:適正価格の支援機関もご紹介できます

登録支援機関は、決して「中抜き」だけが目的の組織ではありませんが、選び方や使い方が重要です。

行政書士事務所きりんは、「中立な立場」です。

  • 「今の支援機関が高い。適正価格で信頼できる業者を紹介してほしい」
    • → 当事務所と提携している、信頼できる登録支援機関のご紹介も可能です。
    • 月額支援委託料 〜25,000円 という適正価格で、手厚いサポートを提供しています。
  • 「委託費を削減したい。自社支援に切り替えたい」
    • → 行政書士として、自社支援体制の構築や、定期報告書類の作成のみをサポート(支援顧問)することも可能です。

「自社でやるべきか、委託すべきか」の診断も含めて、まずは一度ご相談ください。

▶ [外国人材に関するご相談・お問い合わせはこちら]行政書士事務所きりんHP

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この記事を書いた人

本ブログ「きりんの指南」にご訪問いただき、誠にありがとうございます。行政書士事務所きりん代表の大塚竜一です。

当ブログでは、元自衛官としての正確性と登録支援機関での豊富な現場経験を活かし、複雑な国際業務(ビザ・アポスティーユ)や風営法、その他各種許認可に関する確実な知識と解決策を指南いたします。

複雑で分かりにくい手続きは、どうぞ行政書士事務所きりんにお任せください。

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